藤田哲也博士~ノーベル賞級のミスター・トルネード

ノーベル気象学賞があったなら

日本にもミスター・トルネードと称されるような

世界的に有名な方がいらしたんです。

 

藤田哲也博士

もしもノーベル賞に気象部門があったなら

受賞は間違いないだろうと

言われていた方なんです。

(Wikipediaより)

藤田博士の出身地は今の福岡県北九州市の小倉

お生まれは1920年で

お父様は小学校の地理の先生でした。

 

専門学校時代に気象に興味を持たれた藤田博士

 

雷雲(積乱雲)の観測結果から

積乱雲の中に下降気流=下に吹き降りる風が

存在することを発見されたんです。

 

当時は、まだ積乱雲の中に下降気流があること

わかっていなかったんです。

 

その研究結果と運命的な偶然が重なり

アメリカのシカゴ大学に招かれる道が開かれます。

Fスケールの”F”は藤田の”F”

1953年昭和28年に渡米

 

竜巻、雷雲等の研究に精力的に取り組まれました。

 

そして、1971年には

竜巻の強度の世界標準となる

Fスケール(藤田スケール)を考案

 

竜巻で壊された建物やなぎ倒された木々の被害が

竜巻によって異なることに気づき

その被害の程度から

竜巻の強さを分類する方法を生み出されたのです。

空の安全にも貢献

さらに、1975年

ジョン・F・ケネディ国際空港で航空機が着陸に失敗し

墜落する事故が発生

 

その原因が操縦ミスではなく

「雷雲から下降してきて地面に衝突し

放射状に広がった突風」であることを突き止めました。

(気象庁ホームページより)

そして、この突風を

ダウンバーストと名付けました。

 

さらにドップラーレーダーという種類のレーダーで

ダウンバーストが検知できることを証明

(気象庁ホームページより)

世界中の空港に

ドップラーレーダーが配備されていきました。

 

おかげで、その後は

離着陸時の事故は激減しました。

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気象界のディズニー??

空の安全や竜巻の研究に

大きく貢献した藤田博士

 

絵心もおありだったようで、現象の解説などを

見やすい絵や図にすることがお上手だったそう。

 

そんなことから

気象界のウォルト・ディズニーという

あだ名もあったんですって。

 

お人柄も魅力的で

人を惹きつける力がおありだったのでしょう。

 

1998年にシカゴで亡くなられた時には

「彼のいない世界はつまらないものになるだろう」と

惜しむ声が多く寄せられたそうです。

 

私もミスタートルネードのご講演

実際に伺ってみたかったな、と思います。

☆参考文献☆

森田正光さん・森さやかさん著「竜巻のふしぎ」

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