環天頂アークについて~見つけてびっくり!鮮やかな逆さ虹
ある日の午後の出来事
私はいつも空のことが気になって
上ばかり向いて歩いています。
そんなわけで、つまづいてしまい
おっとっととなることもありますから
気をつけなきゃな~と思いつつ
空をちらちら見ながら歩いています。
先日も、空の高い所の雲が風に流されていて
きれいだなあって見ながら歩いてたんですが・・・
あ!っと思い立ち止まって
急いでスマホを取り出しました。
空の真上の位置に虹色に色づいた雲が見えたんです。
「環天頂アークだ!」と心の中で叫び
しばらくスマホで写真を撮っていました。
私が真上に向けてスマホを掲げ撮影している姿を見て
まわりにいた人たちも「え?」と上を見上げて
「わ~すごい!」と、ちょっと騒然となったくらい
鮮やかな虹色のラインが見えました。
逆さ虹とも呼ばれています
環天頂アークは逆さ虹とも呼ばれていまして
虹とは逆の下側に膨らんだ弧を描いています。
この環天頂アークは大気光学現象の一つ。
大気光学現象というのは
雲を作っている水の粒や氷の粒
時には大気そのものによって
おひさまの光が曲げられたり、反射したりして
色づいたり輝いて見える現象を言います。
大気光学現象の中で一番有名であろう虹は
ご存知のように、雨上がりに見えますが
雨が関係しない、降っていない時に
見えるものもあります。
その一つ、環天頂アークは
空の高い所に浮かぶ氷の結晶が
おひさまの光を曲げることであらわれる現象で
まさに天頂、真上に見えるので
なかなか気づくことができないんです。
でも、ぱっきりと鮮やかに色が分かれて見えるので
私も初めて見たときはびっくりしました。
それまで、気づかなかったのが不思議なくらいです。
環天頂アークの見つけ方
環天頂アークができる位置って決まってまして
空に向かって手をまっすぐ伸ばした時に
おひさまの位置から手のひら二つ分上のあたりに
見えるんですね。
(出典:荒木健太郎,2018,世界でいちばん素敵な雲の教室,三才ブックス)
ですから、おひさまの位置が高い時間帯は見えなくて
少し低い位置にある朝方や夕方に見えるんです。
この日も、午後3時前位に見えました。
おひさまの位置から手のひら二つ分上のあたりに
氷の粒でできた雲、雲の分類でいうと、
巻雲や巻層雲といった雲がちょうどあったんです。
そういう条件が重なったときにしか見えないので
空を年中チェックしている私でさえ
環天頂アークにはそうそう出会えません。
出会えると、本当に舞い上がってしまいます。
でも!何度も申し上げてますが
空や雲を見上げる時は、くれぐれも
おひさまを直接見ないようにしてくださいね。
特にお子さんは絶対ダメです!
空の観察は日陰からがおすすめです。
※今回の記事は荒木健太郎さん著
「世界でいちばん素敵な雲の教室」を
参考にさせていただきました。
うつくしい大気光学現象が
たくさん掲載されています。
一緒に空を見上げてみたい人への
クリスマスプレゼントにいかがですか?