気象レーダー観測のデータ注意点~予報士大好きブライトバンド

レーダーエコーって言います

気象レーダーは

レーダーから発射した電波の戻ってきた波

これをエコーって言ってますが

そのエコーを受信して雨の様子を観測します。

(気象庁ホームページより)

レーダーの電波は空中を直進するので

山などの障害物があるとその裏側には届きません。

 

また地球表面が球面であるため

遠距離になると、電波が上空を通過し

低いところの雨や雪を観測できなくなります。

 

そういうわけで、遠くまで観測するためには

レーダーを山の上や鉄塔の上や建物の屋上など

高い場所に設置する必要があるんです。

(気象庁ホームページより)

完全には取り除けません

気象レーダーで観測されたデータ

レーダーエコーには

その性質上、いろんな誤差が含まれるので

それをちゃんと知らないと正しく扱えません。

 

実際には雨や雪、降水がない場所で

エコーが観測されたり

実際の降水よりも遥かに強いエコーが

観測されたりすることがあります。

 

代表的なものが

グランドクラッタと呼ばれるエコー

(気象庁ホームページより)

地形の影響で山や地上の建物等などに

電波が当たってしまい

降水のないところに強いエコーが現れる

これをグランドクラッタと呼びます。

 

地形のように動かないものが原因なので

普通の降水のエコーと区別して

取り除くことができるのですが

(気象庁ホームページより)

風で揺れる樹木や大型の風車の羽や

スキー場のリフトなどのように

動くものが原因のグランドクラッタや

エコー自体が非常に強い場合は

データの品質管理の際に

完全には取り除くことはできません。

 

また、電波が海の上の波しぶきに当たって

降水のないところに

強いエコーが現れることがあります。

(気象庁ホームページより)

波しぶきの立ちやすい

風の強い時に多く発生します。

 

これをシークラッタと呼びますが

これも完全には取り除くことはできないそうです。

スポンサーリンク


予報士みんな大好き?

また、気象予報士の間で

にわかに有名なのがブライトバンド

(気象庁ホームページより)

雪の降るころに、レーダーエコー画像に

リング状の強いエコーが

表現されることがあります。

 

弓状あるいは半円状の時もありますね。

 

実はそのわっかの中心にレーダーがあるのですが

これもレーダー観測の性質上できてしまうもの

 

上空に雪から雨に変わっている部分

つまり「みぞれ」の状態があると

気象レーダーの電波を強く反射してしまうんです。

 

こうしてあらわれてしまうのがブライトバンド

ブライトバンドがあらわれたら

地上は雨でも上空はすでに

みぞれか雪になっていることがわかります。

 

さらにそのわっかの直径が

だんだん小さくなってくると

地上まで雪に変わってきていることがわかるので

気象予報士の間で

つい盛り上がってしまうんです💦

もちろん、ブライトバンドも観測誤差なので

画像処理段階で調整されるのですが

完全には除去できません。

 

雪の降る時期に

このカラフルなドーナッツ探してみてください。

スポンサーリンク


Follow me!