空が気になってしかたなくなる雲~巻層雲
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空にかかるヴェールが見せてくれるもの
巻層雲は
巻という字がついていますから空の高い所
上空5000~13000メートルくらいの高さにできて
層という字がついてますので
横に広がる、薄い感じの雲です。
「なんだか空が白っぽいなあ」と思ってよく見ると
薄い雲がヴェールのように空一面に広がってた
ということありますよね。それが巻層雲です。
おひさまの光をさえぎりますが
完全に遮ることはなくて
私たちの影はできてるみたいな時ですね。
私は、この巻層雲が出ているのがわかると
なんだかソワソワしてしまうんです。
いつも空を見上げて
上をちらちら見ながら歩いてますが
空が気になってしかたなくなります。
それは巻層雲が出ている時は
おひさまにまわりに虹色のわっかが
できることが多いからなんです。
このわっかのことを
”かさ”または”日暈(ひがさ)”と呼びますが
太陽の中心から角度にして22度離れたところに
できることから22度ハロと呼ぶこともあります。
22度っていうのは空に向かって
まっすぐに腕を伸ばしたときに、
おひさまから手のひら一個分くらいのところになります。
(出典:荒木健太郎,2018,世界でいちばん素敵な雲の教室,三才ブックス)
巻積雲は氷の粒でできています。
その氷の粒がプリズムの役割をして
おひさまの光を屈折させることで
わっかが見えるんですね。
おひさまの高さが高く巻層雲の厚さが薄い時は
わっかは虹色に
おひさまの高さが低く巻層雲の厚さがやや厚いときは
わっかは白っぽく見えます。
巻層雲も、巻雲や巻積雲と同じように
台風や低気圧が近づいてくるときに
あらわれることがありますので
日暈・ハロはお天気下り坂のサインと言われます。
幻の日が見えることも
さらに、条件がそろうと
22度ハロのわっかのおひさまとほぼ同じ高さあたりに
ひときわ明るく輝く部分が左右に現れることがあります。
まるでおひさまが2つ増えたように見えることから
幻日と呼ばれる現象です。
ハロも幻日も、気にかけていれば
年に数回はお目にかかることができますが
私は出会えるたびに、何かいいことがありそうな
そんなうれしい気持ちになります。
そして、さらにさらに、条件が揃うと
レアな光の現象・環天頂アークなどが
みられることがあります。
そういうわけで、私は
巻層雲に出会うとそわそわしてしまうんです。
忙しくて、あまり空をじっくり眺める時間がない時は
困ってしまうくらい。
でも、また会いたくなる、そんな雲ですね。