想像力をかき立てる雲~ 巻積雲

つぶつぶ うねうね 秋の雲

今回の主役は巻積雲

 

空の高い所、上空5000~13000メートルくらいの高さにできて

積という字がついているので

もこもこと上方向に成長していく雲なのですが、

そこまでもこもこはしてませんね。

 

真っ白いつぶつぶとした雲

囲碁に使う白い碁石のような雲が

空の一部にびっしりと敷き詰められたような感じ

と言えば思い浮かばれますか?

魚のうろこのようにも見えることから

「うろこぐも」とも呼ばれています。

うねうねとした波模様や

レンズのような形のものもあって

見え方によって「いわしぐも」とか

「さばぐも」などとも呼ばれます。

これらの名前は秋の季語にもなっています。

年中見られますけれど、やはり秋を代表する雲ですね。

 

美しいけれど悪天の前触れ

規則正しくつぶつぶ、うねうねしていて、

時には虹色に色づく彩雲にもなっていたり。

巻積雲に出会えると、

いつまでの眺めていたくなるような美しさで

私も大盛り上がりしてしまいます。

でも、すぐに姿を変えてしまうので

なかなかお目にかかることの少ない

貴重な雲とも言えます。

台風や低気圧が近づいてくるとき

最初に現れる巻雲で

その次にあらわれてくるのが巻積雲ですね。

そして、だんだん雲の量が増えていって

雨が降り出すっていうことが多いです。

このため、昔から漁師さんの間では

巻積雲は「悪天の兆し」と恐れられていたそうですよ。

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いつも”飲んでいるもの”と同じです

さて、規則正しくつぶつぶ、うねうねっとした

巻積雲に似た現象が

日々の生活の中で見られることがあるのですが

なんだかわかりますか?

 

ヒントは食事中。

 

お味噌汁ですね。

 

熱いお味噌汁をそっとおいておくと、

表面に細かいぐるぐるとした上下の流れが

蜂の巣のような模様になって見えることがあります。

こういう流れを対流といいますけれど、

同じような対流が

空の上の方で起こっている時に見られるのが

巻積雲なんです。

空気の流れは見えませんけれど、

雲がそれを見えるようにしてくれているんですよね。

 

美しいなあ、って素直に思える感動的な雲ですけれど

お味噌汁の表面のようなぐるぐるした対流を

上からでなく下から眺めているのか!って思うと

ちょっとおもしろくなりませんか?

 

今度巻積雲に出会えたら、

空の高い所で起きているぐるぐるとした空気の流れ

想い描いてみてくださいね。

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