”避難”という言葉をあらためて考えてみませんか?

”避難”って??

台風や集中豪雨などによる風水害が予想されるとき

避難に関する情報がいろいろと届きます。

 

けれど、私はその”避難”という言葉そのものが

誤解されているなあ・・

混乱をまねいているなあ、と感じています。

内閣府が策定した

「避難勧告等に関するガイドライン」の中で

避難行動とは

数分から数時間後に起こるかもしれない

自然災害から『命を守るための行動』である。

とされています。

 

そして「次の3つ行動すべてを避難行動とする」

とあります。

 

①指定緊急避難場所への立退き避難

②近隣の安全な場所への立退き避難

屋内安全確保

 

立退き避難というのは水平避難とも言います。

避難場所や近くのより安全な場所に住んでいる

親戚や友人の方のところへ行くというものですね。

 

屋内安全確保は、すでに立退き避難が出来なかったり

かえって危なかったりするときは

今いる建物の中で、より安全な場所にいるというもの。

垂直避難ということもあります。

 

このように

いわゆる「避難所に行く」というだけでなく

いろんな方法を含めた広い意味で

”避難”という言葉を使っています。

 

でも、辞書を引いてみると

”避難”とは「災難を避けること。

災害を避けて、安全な場所へ立ちのくこと。」

とあります。

 

つまり、”避難”という言葉自体に

立退き避難という意味が含まれているのです。

 

だから「警戒レベル4避難勧告発令!」と聞くと

「避難所とか、どこかに立退き避難しなきゃ!」

と多くの人が感じてしまうわけです。

 

私も再三にわたり

この時の”避難”は広い意味での避難ですよ!」って

お伝えしてきましたけれど・・

 

ふと、いっそ

”避難”という言葉自体を

他の言葉に変えてしまった方がいいのではないか?

と思うようになりました。

 

避難所や指定緊急避難場所などに

同じ”避難”という言葉が使われていることも

誤解を生む要因です。

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”避難”はやめて”安全確保”を使いませんか?

何かいい言葉はないか?と考え

先ほどのガイドラインを読むと

避難行動のあとにカッコ書きで(安全確保行動)

書いてありました。

 

H26年に発行された

「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」

から使われ始めた”安全確保”という言葉。

 

私は、この言葉の方が、より正確というか

誤解されにくいように感じます。

 

たとえば「警戒レベル4が発令されました。

みなさん、直ちに安全を確保してください!」

と呼びかけられたらどうでしょう?

 

より冷静に、どうしたらいいのか?

考えることができるのではないでしょうか。

 

こうなればいっそ

「避難勧告」「避難指示」じゃなく

「安全確保勧告」「安全確保指示」としては

どうでしょうか?

 

文字数が多くなってしまいますね。

それにソフトな感じになりすぎて

逃げる気が起きないでしょうか?

 

とにかく、立退き避難の途中で

命を落とされた方もいらっしゃいます。

 

今いる場所から移動することが本当に最善か?

そこまで無理して避難場所に行く必要があるのか?

「避難勧告!」と聞いてパニックになるのでなく

しっかりと考えて命を守る行動をとっていただきたい。

 

そう願っての提案です。

 

ただし、安全を確保するための大原則は

危ないところから立ち退く、なるべく離れる

ということです。

 

命を守る、安全を確保する方法は

みなさんそれぞれ違います。

それを、危なくなってからでなく

事前に考えておくことが何よりも大切です。

 

みなさん、想像力を最大限に発揮して

考えて備えておいてくださいね。

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