海陸風について~暑さ寒さを和らげてくれるもの

かいりくふう?

「かいりくふう」と聞いて、すぐに漢字が浮かびましたか?

海と陸の風で海陸風。

 

名前は知らずとも

実感したことがある方はいるかもしれませんね。

 

昼間は海から陸に向かって風が吹き

夜は陸から海に向かって風が吹く現象をいいます。

 

暖まりやすさ・冷めにくさが違うから

海陸風がなぜ起こるかといいますと

その基本は、海と陸とで暖まりやすさ

冷めにくさといもいえますが

それに違いがあるからです。

 

陸と海を比べると、陸の方が暖まりやすく冷めやすい。

逆に海は暖まりにくく冷めにくい。

 

これがいろんなところで、いろんな規模で

気候に影響を与えています。

 

晴れた日の昼間は、陸の方が海よりも温度が上がって

陸地に接した空気が上に吹き上がる

上昇気流が起きやすくなります。

 

これを補う形で海から空気が入り込む

つまり海から陸に向かって風が吹く

海風(うみかぜ)と呼ばれる風が吹きやすくなります。

(東京航空地方気象台ホームぺージより)

 

夜になると、逆ですね。

陸地が冷えるために陸から海に向かって

陸風(りくかぜ)が吹きます。

 

海風と陸風のあいだに

この海風と陸風が入れ替わる頃に風が弱くなります。

これを凪(なぎ)と言い、朝夕の時間帯に起こることから

朝凪(あさなぎ)・夕凪(ゆうなぎ)などとも言います。

 

凪という字はかぜかんむりに止まるという字を書きますが

まさに風が弱く、止まったように感じます。

朝凪よりは夕凪の方がはっきりしてますね。

よく晴れた日の夕暮れ時に

風がやんだなあ、って感じたことありませんか?

それが凪の状態ですね。

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規模は小さい方ですが

風速は海風の方が強くて5メートル前後

陸風は2~3メートル程度と海風よりちょっと弱いです。

 

海陸風というのは風の規模としては小さい方なんですね。

 

海風の吹いている範囲の高さは数百m~1000m程度

陸風はもっと薄くて400m程度なんです。

ですから、地形の影響も受けやすいですね。

 

でも海風は海岸線から数十kmの内陸まで

入りこむことがあるので

神奈川県で言うと、もう相模原のほうまで

海風が吹くことがあるということです。

 

低気圧が近づいている時などは

風の強い日は海陸風は規模が小さいので

目立たなくなってしまいます。

 

曇りや雨の日も

陸と海の温度差が大きくならないので目立ちませんね。

 

自然のエアコン

今年は夏の暑さもひときわ厳しくて

猛暑日が多くなってきていますが

ふっと風に意識を向けてみてください。

海風から夕凪そして陸風という

風の変化を感じることができるかもしれません。

 

海と陸の温度差を解消して

気温の変化をマイルドにする働きがある海陸風。

 

自然のエアコンのようなものですから

これも自然の恵みの一つかもしれませんね。

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