蜃気楼について~レア現象に出会うには(写真差替え済)
手ごわいですが、今は旬です
前回は、蜃気楼の基礎として、
「光が冷たい空気の層とあたたかい空気の層の境目を
通過するときに曲がることが原因で、
景色がいつもと違った形に見える現象」です。
種類としては
遠くの景色が上の方に変化して見えるものを上位蜃気楼、
下の方に変化して見えるものを下位蜃気楼の二種類ありますよ
というようなお話をしました。
その蜃気楼を見てみたい!と思ったとき、
どうしたらいいのか?
今日は蜃気楼が見える場所からご紹介しますね。
蜃気楼で有名なのは富山湾、富山県魚津市でしょうか。
魚津市から見られる蜃気楼には
4月から5月を中心に現れる春の蜃気楼と
11月から3月を中心に現れる冬の蜃気楼があるそうです。
冬の蜃気楼は、実際の風景が下方向に逆さになって見えたり、
船が空中に浮いたように見えたりする下位蜃気楼が多いそうです。
(Wikipediaより)
一方、春の蜃気楼は、遠くの街並みや沖を進む船が、
縦方向に伸びて見えたり、上方向に逆さに見えたりする
上位蜃気楼が多いとのこと。
( 写真提供 魚津市観光協会)
先週も上位蜃気楼の方がレアです!とお伝えしましたが
いろんな条件がそろいやすい魚津でさえ
4月~5月に10~15回しか見られないんですって。
なかなか手ごわいですね~。
でも、魚津市や北海道などの蜃気楼については
蜃気楼出現の予測情報が発表されているところもあります。
それらを参考にして計画たてるといいかもしれませんね。
各地の蜃気楼スポットご紹介
蜃気楼は、魚津市のほかにも、
北海道の石狩湾やオホーツク海といった海のほか
福島県の猪苗代湖、滋賀県の琵琶湖など大きな湖でも
見られることがあるそうです。
中でも北海道のオホーツク海では、
春先に流氷が上位蜃気楼になって見える
幻氷という現象も見ることができるとか。
(★北海道斜里町の海岸で撮影
水平線上に現れた幻氷)
流氷の形が変わって見える蜃気楼ですよ!
これは貴重!見てみたいですね!!
三浦半島でも!
条件が整えば、三浦半島からだって
蜃気楼が見えることがあるんですよ。
「温かい海面の上に冷たい空気の層がある」と
下位蜃気楼が見える条件がそろいますから
三浦半島の海岸では冬の方が条件がそろいやすいですかね。
冬の寒い朝に、遠くの島や船をみたとき、
これらと海水面との境目が切れて
浮き上がったように見えることがあります。
これは浮島現象という下位蜃気楼です。
気をつけていれば、比較的見えることが多くて、
私も見たことがあります。
神奈川や千葉の海岸でも
レアな上位蜃気楼が見えたことがあるそうですので、
私もいつか見てみたいですね。
観察したり撮影したりするには
望遠鏡やカメラの望遠レンズがあった方がいいですよ。
おひさまの光と温度差のある空気の層が織りなす
不思議な現象・蜃気楼。
皆さんも体験できたら、私にもおしえてくださいね。
※貴重な写真をご提供いただきました
魚津市観光協会様に感謝いたします!
★写真提供:佐藤トモ子さん
気象予報士チーム・サニーエンジェルスの仲間のひとりで
日本蜃気楼協議会にも所属されてます。
「知床蜃気楼読本」もおススメ!
WEBサイト「蜃気楼・幻氷情報 from 知床」
※今回参考にさせていただいた
「蜃気楼のすべて!」
写真も説明も素晴らしいご本です。