雹について~雲で氷の塊ができるまでのメカニズム

霰(あられ)と雹(ひょう)の違い

暑い真夏の時期に、突然空が暗くなり

氷の塊が沢山降ってくることがあります。

その名も雹(ひょう)

 

空から降ってくる氷の塊というと

霰(あられ)というものもありますよね。

 

何が違うか、というとサイズです。

直径5ミリ未満のものを霰

直径5ミリ以上のものを雹と呼びます。

 

雹をもたらすのは、雷雲とも呼ばれる積乱雲

大気の状態が不安定という

もこもこした雲が発達しやすい状況になりやすい

春から秋に多く発生します。

 

夏の熱い時期に氷の塊が降ってきたりって

なんだか不思議ですよね。

 

雹は大きな氷のかたまりなので

真夏でも融けずに氷のまま地上まで降ってくるのです。

雹が生まれるメカニズム

雹は丸いもの、楕円形のもの

円錐のような形のものが多いですが

金平糖のようにとげとげしたものもあります。

これは、融けた雹の表面が

再度凍結する際にできると言われています。

 

雹を輪切りにして断面を見てみると

樹木の切り株に見られる年輪のような

シマシマ模様がみられるそうです。

 

雹は、積乱雲の中で

小さな氷の粒が上昇下降を繰り返し

他の氷の粒や水滴と一緒になることで

あのような大きな粒へと成長したもの。

 

落下している時に表面が融けて水の層になり

それが上昇するときに再び凍ります。

その層は透明に見えます。

 

落下するときにくっついた氷の粒の層は

不透明に見えるので

シマシマ模様になるんですね。

 

シマシマの数を数えると

何回上下運動したのかが、分かるかもしれません。

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大きな雹の記録

雹は、農作物にとっても大敵で

毎年多くの農業被害が発生しています。

気象庁から発表される雷注意報や気象情報の中で

雹が降る可能性が大きい場合には

雹にも注意するよう記述があります。

それらを参考に備えていただきたいです。

 

雹が成長すると、なんと!

グレープフルーツくらいの大きさになることもあり

その落下速度は秒速30メートル

時速になおすと180キロ以上にもなるそうです。

 

国内では、1917年6月29日に

埼玉県熊谷市付近で見られた直径約29.6センチの雹や

おもさ約3.4㎏の雹が降ったという記録があります。

 

これは、怖い・・・

 

大きな雹は家の屋根を壊したり

人にあたると大けがをしたりします。

 

そこまで大きくなくても

雹が降ってきたら

すぐに安全な建物の中に避難してくださいね。

☆参考文献☆

荒木健太郎さん著「すごすぎる天気の図鑑」

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