改良版藤田スケールについて~竜巻等の風速を推定する方法

なかなか直接観測できないから

突風・・・🌪

気象庁でいうところの突風というのは

竜巻のほか、ダウンバーストガストフロントなどのこと

(気象庁ホームページより)

それぞれ、ものすごく狭い地域に急に吹く風なので

風速を直接観測できることはまずありません。

 

その風の強さ=風速を推定する方法について

少し詳しくご説明します。

 

風の強さは「被害の程度」から推定しています。

 

以前は「藤田スケール」というもので

判定していました。

 

藤田スケールというのは考案者である

シカゴ大学の藤田哲也博士の名前をつけたもの

 

F0からF5の6段階で表されます。

(気象庁ホームページより)

被害が大きいほどFの数値が大きく

風速が大きいことを示します。

 

ちなみに、今まで日本で観測された突風は

最高でF3クラス。

F4クラス以上はまだありません。

スポンサーリンク


日本的改良

現在、気象庁が使っているものは

「日本版改良藤田スケール」

JEF0からJEF5の6段階で表されます。

 

2016年4月から運用開始したのですが

何を改良したかというと・・・

 

藤田スケールでは被害の指標が

家や、ビニールハウス、煙突、自動車、樹木等の

9種類に限られていたんですね。

 

それを日本版改良藤田スケールでは

日本でよく見られる自動販売機や墓石等を加えたりしました。

 

つまり「何が」「どうなった」という二つの要素で

突風の強さを判定していくわけですが

その「何が」を日本に合わせて増やして

さらに細かくしたんですね。

 

木造の住家やお店、鉄筋コンクリートの集合住宅

樹木も広葉樹、針葉樹に

自動車も軽自動車と普通自動車に分けたり

30種類に増やしました。

(気象庁ホームページより)

例えば「木造住宅の屋根が大きくはがれる」

という被害があったとします。

 

「何が」は「木造住宅」

「どうなった」は「屋根が大きくはがれた」として

この組み合わせを日本版改良藤田スケールに

当てはめてみると

JEFは「1」で風速は約秒速45メートルと

推定できるのです。

(気象庁ホームページより)

このような改良で突風の強さを

より精度良く判定できるようになりました。

めったに遭わなくても

もちろん、みなさんが竜巻等の突風に遭遇する確率は

極々小さいと思いますが、市町村で考えると

その確率は80年~90年に一度程度

何らかの対策を考えておきたいですよね。

 

そのためにも、竜巻などの突風の研究は大切で

こういうデータの蓄積が大事だと思います。

スポンサーリンク


 

Follow me!