ラジオゾンデ観測を見学~大気の貴重なデータを送ってくれます

念願の”ラジオゾンデ”とご対面!

以前、この番組でも、気象庁では

ラジオゾンデと呼ばれるものを

ゴム気球に吊るして飛ばし

大気の状態(気圧、気温、湿度、風向・風速等)を

観測します、とご紹介したことがありますが・・・

 

その様子を見学することができたんです!!

 

このラジオゾンデによる観測は

世界の約800か所で一日2回朝晩同時に行われていて

日本では全国16か所と南極昭和基地で実施しています。

(気象庁ホームページより)

 

そのうちの1か所である

福岡管区気象台を見学する機会に恵まれました。

 

福岡管区気象台は博多の観光名所でもある

大濠公園のすぐそばにあります。

 

屋上に上がると、建物内で

ゴム気球はすでに膨らまされていました。

 

ゴム気球は直径約1.6mで、私の背丈ほどの大きさ。

水素が充填してあります。

ゾンデは手のひらサイズの発泡スチロールの箱に

温度計、湿度計、発信機や電池などが

取り付けてあるもの。

気球が破裂した後に急激に落下しないようにするため

ロープの途中には小さなパラシュートもつけてあります。

そうこうしているうちに

観測員の方が、飛ばすための準備態勢に入りました。

風向きをチェック。風下に向かって放つのです。

 

雨風の強い日には、ぎりぎりまで建物の中にいて、

寸前に、えいっと外に出て

放つようにしているそうです。

 

カウントダウンが始まり、アラームが鳴ると同時に

観測員の方がロープをぱっと離します。

みるみる高いところまでとんでいってしまい

あっというまに見えなくなってしまいました。

毎分約360mの速さで上昇していくのだそうです。

 

気球は高く上っていくにつれて膨張します。

約30km上空まで上っていき直径7mくらいまで膨張し破裂。

(破裂前の大きさまで膨らませた時)

気球が破裂した時点で観測終了です。

 

8時半に飛ばして

だいたい10時前後まで観測できるそうです。

 

この観測データは私たちも見ることができますよ。

(エマグラム:上空の気温や露点温度と

気圧の関係を示したグラフ

赤い線がラジオゾンデで観測した温度

出展: Sunny Spot)

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回収したゾンデの様子

破裂した気球はゾンデとともに落下しますが

日本は海に囲まれているため

海に落ちることが多いと聞いていました。

 

ところが福岡では、上空の風が弱い夏などは

陸地に落ちることもあって

回収できることもあるそうです。

 

ちゃんと「これは危険なものではありません。

拾った方は気象台までご連絡ください。」と

書いてありますから、

拾った方は、気象台まで連絡してくださいね。

 

回収できたものを見せていただいたのですが

ゴム気球はうどんの束ように細長く切れていましたよ。

観測を自動化したといっても

こちらの福岡のように人の手でなく

機械を使い自動でゾンデを上げている

観測地点もあります。

(気象庁ホームページより)

 

でもね。

 

機械にゴム気球やゾンデをセットするために

何日かに一度は人が手をかけなければなりません。

 

得られるデータは

大気の状態を直接測れるという点で

貴重なわけですが、実際見学して

ラジオゾンデ観測ってほんとうに大変な作業だと思いました。

 

福岡管区気象台のみなさま、ありがとうございました!

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