風速について~”やや強く”は結構強い
風の強い日が続いています
3月に入って
強風注意報が発表されている日が多くなっています。
解除されたと思ったら、またすぐ強風注意報発表と、
なんだか落ち着かない日々です。
風って、ずっと同じ強さでは吹きませんよね。
弱くなったり強くなったり。
吹いてくる方向も、ずっと同じではありません。
そのことを「風の息」って表現したりします。
私は気象予報士の試験勉強をしているときに、
この「風の息」という言葉に出会ったのですが、
なんだかすてきな言葉だなあって思いました。
風速にもいろいろあります
風の息と言われる風の変化があるために、
天気予報などに使う風速としては、
10分間の平均風速が使われます。
でも、みなさん、台風の予報などで
「最大瞬間風速は何メートル」というフレーズも耳にしますよね。
よく「瞬間最大風速」っておっしゃってる方もいますが、
違いますよ~最大瞬間風速ね。
この最大瞬間風速は
まさに瞬間風速の最大のものという意味なのですが
瞬間風速っていうのも実は3秒間という
短~い時間の平均値だったりします。
時間は短くても、びゅっと吹く風の力って、
建物への被害などを考える防災という面では大事なんですね。
ですから防災上の注意を呼び掛ける台風情報などでは、
最大瞬間風速も発表されているのです。
瞬間風速って
10分間の平均風速の
およそ1.5倍程度になるといわれています。
時には3倍にもなることも。
つまり風速ってそれくらいの振れ幅があるんですね。
風速10メートル超えたら傘はきかない
今はアプリなどでもいつでもどこでも
気軽に天気予報がみられますが、
もし風速3メートル以上って予報が出ていたら、
私は「瞬間的にはびゅっと
5メートル以上の風が吹くかもしれないんだな」って思います。
外に布団を干すのをやめておいたり、
自転車で出かけるのはいやだなあって思ったりします。
だいたい風速7~8メートルくらいで、
洗濯物が飛んで行ってしまったり
布団が吹っ飛んだりするくらいなんですね。
風速10メートルを超すと、もう傘はさせない感じになりますし、
風に向かって歩くのが大変になります。
(気象庁提供)
天気予報で「北の風 やや強く 晴れ のち くもり」
というように「やや強く」という言葉、
よく登場すると思いますが、
平均風速10メートル以上15メートル未満の時に
使うって決められているんです。
10メートル以上ですからね。
やや強いどころじゃなく、私たちとしては
結構強く感じる風が吹くかもしれないんだなって思ってください。
天気予報の風の情報も参考に、
春の強い風とうまくおつきあいしてくださいね。