黄砂について~大気に国境はないから

春先に多くなるのは

春先になると、三浦半島でも

「今日は空が何となく霞んでいるなあ」とか

「外に置いておいた車がベタベタに汚れているなあ。洗車しなきゃ。」

なんていうことありますよね?

花粉が飛んでいる季節でもありますが、

そんな日には黄砂が飛んできていることがあります。

 

黄砂は、中国北西部のゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの土が、

強風によって数千mの高さまで巻き上げられ、

上空の風に乗って日本にやってきたものです。

(気象庁ホームページより)

 

黄砂の一部は、北太平洋を横断し北米大陸まで到達するそうですよ。

 

日本で黄砂が観測されるのは4月が最も多く、

次いで3月、5月となっています。

(気象庁ホームページより 月別黄砂観測日数平年値)

 

春に多くなるのは、冬の間、ゴビ砂漠などは雪や氷に覆われていたものが

春になって雪や氷が溶けると黄砂が飛び始めるから。

 

そして、初夏なって砂漠に草が生えると

黄砂はおさまってくるためと言われています。

 

でも、秋や冬にも観測されることもあります。

 

困りものですね

黄砂は屋外にある車や洗濯物などを汚したり、

時には空が黄褐色に煙って遠くまで見通せなくなり

交通機関などに影響を与えることもあります。

(気象庁ホームページより

黄砂が観測されている日との見通せる距離の違い)

 

飛んでくる途中で

大気汚染物質を取り込んでいる可能性もあるといわれてますので、

気になるのは健康への影響ですよね?

 

日本や韓国では多くの調査研究が実施されています。

 

黄砂が飛んできている時には、

・目、鼻、皮膚や花粉症といったアレルギー症状が悪化

・気管支喘息や気管支炎、肺炎などの呼吸器に関する症状の悪化

心筋梗塞や脳梗塞で入院したり発症する方が増える

などの報告があります。

 

ただ、未だ解明されていない点も多いとのことですので、

今後の研究がまたれますが

やはり黄砂は吸わないに越したことはなさそうですね。

 

黄砂の大きさは、花粉の10分の1ぐらいしかありませんから、

ウイルス用の高機能マスクを使ってください。

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黄砂の状況確認に新たなツールが

黄砂の状況や予測は

環境省や気象庁のホームページで確認することができます。

 

特に1月22日から気象庁が発表するようになった

気象衛星ひまわりによる黄砂の監視画像、

トゥルーカラー再現画像はおすすめですね。

日中だけのデータですけれど、黄砂の様子を

まるで宇宙から見ているかように確認することができます。

(2018年3月29日7時30分~29日17時の黄砂の様子

気象庁 トゥルーカラー再現画像)

 

昼夜を問わず見ることができる

ダスト画像というものも公開されています。

黄砂が飛んでる領域は赤紫色になっています。

(2018年3月27日21時のダスト画像

気象庁ホームページより

 

大気に国境はないから

今回ご紹介した以外のデータも参考に、

黄砂が多く飛んでくる予測が出ている時は、

高機能のマスクを着けたり、

窓の開け閉めや換気を最小限にしたり、

マラソンなど呼吸器系への負担が続く激しい運動を避けるなどの

対策をとりましょう。

黄砂分布図例 気象庁ホームページより)

 

そんな困りものの黄砂。

 

発生源の地域でも砂が舞い上がらないように植物を植えたり、

防風林を作るなどの工夫はされています。

(防風林 環境省ホームページより)

 

黄砂が飛んでくる日本においては、

予測や観測データを参考に対策をとるしかありません。

 

黄砂は、地球の大気には国境がないことも

私たちに教えてくれているような気がしています。

 

※参考資料:環境省「黄砂とその健康影響について」(2018年3月発行)

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