飛行機と気象について~安全をあたりまえにする大変さ

安全のため切っても切れない

今日は飛行機の基本のお話から。

 

飛行機は基本的に

風に向かって離着陸をします。

飛行機にとって横風は危険なものなんですね。

 

離着陸時に横風を受けると機体が不安定になりますし、

空港に停まっている飛行機が横風を受けて

浮き上がってしまうこともあるそうです。

 

また、たとえば着陸時には、

どれくらいの高さから滑走路が見えるかにより

着陸できるか否かが決まりますので、

雲(量・形・高さ)や

見渡せる距離(視程といいます)の情報も重要です。

 

このように飛行機が安全に運航するためには、

風や雲など気象情報を欠かすことはできません。

 

東京航空気象台に見学に行った時のこと

以前、羽田空港にある

東京航空地方気象台と航空会社を

見学する機会がありました。

 

気象台では、まず、空港に設置してある

たくさんの観測機器について説明を受けました。

(気象庁ホームページより)

 

気温・気圧・風向風速などは自動観測を行っていますが、

羽田では雲や視程、雷・雨・霧などの大気現象は目視、

つまり人が目や耳などで観測しています。

(気象庁ホームページより)

 

観測がすべて自動化されている空港もあって

自動観測が増えつつあるんですけどね。

 

観測官の方による通常の観測は30分または1時間ごと。

でも天気が急変している時などには頻繁に観測します。

 

私が見学した時は、ちょうど雨が弱くなってきていました。

 

屋上での観測から戻った観測官の方は

室内のコンピュータでデータを入力していたと思ったら、

すぐにまた傘をさし屋上に飛び出していき

雲の様子などを観測していました。

 

大変なお仕事ですね。

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暗号みたい?

航空地方気象台で発表している航空気象情報は

飛行機の運航に必要な内容に重点をおくため、

ちょっと特殊です。

(気象庁ホームページより)

 

風向風速の時間ごとの変化や雲の高さなど、

必要な情報が濃縮されていて

ちょっと暗号のようにみえます。

(気象庁ホームページより)

 

気象台では、操縦士や管制官、

航空会社の運航管理者などに

口頭で気象の状態や予報の解説(ブリーフィング)もしています。

 

翼に載せているもの

航空会社では、運航管理者がパイロットに

運航計画を提示する打ち合わせ

(これもブリーフィングと呼ばれます)を見学できました。

 

多くの航空気象情報を参考に、

飛行コースと運航高度をきめたり、

積み込む貨物や燃料の量の調整などを検討していました。

 

安全性は言うまでもなく、

経済性や時間通りに運航できるか、など

多方面から真剣に検討していました。

 

航空地方気象台や航空会社の皆さんに

お会いして感じたのは、

 

安全をあたりまえにする大変さ。

 

多くの専門家の皆さんが24時間365日

絶え間なくがんばって働き続けているからこそ、

私たちは安心して飛行機に乗れるのですね。

飛行機は皆さんの誠実さも

翼に載せているのだな、と思いました。

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