シンポジウムに参加~災害のおける「検証」とは?

合同大会のシンポジウムです

10月26日(金)

日本災害情報学会と日本災害復興学会の合同大会

記念シンポジウムに参加してきました。

 

会場は、こちらの赤い門から入っていく

東京大学安田講堂。

存在感、ありますね。

 

今回のシンポジウムのテーマは

災害のおける「検証」とは何か?

 

研究者、行政の方、メディアの方・・・

様々な分野・お立場のみなさんから

いろんなお話を聴くことができました。

 

犯人探しじゃない!

検証・・・

よく使われる言葉ではありますが

あらためてその意味を調べてみると

  1. 実際に物事に当たって調べ、仮説などを証明すること。「理論の正しさを検証する」

  2. 裁判官や捜査機関が、直接現場の状況や人・物を観察して証拠調べをすること。「現場検証」「実地検証」(goo辞書より引用)

 

自然災害においては、確かに少し違うように思います。

 

国内外の様々な検証事例を伺い

後半のパネルディスカッションを聴き

一番印象的だったのは、

「犯人探しじゃだめ」ということ。

 

辞書にもあるように

裁判などの場面でも多用されますから

みなさんは「検証」と聞くと

「だれのせいか?」ということの証明だと感じますよね。

 

人は、つい「だれかのせい」に

したくなってしまうものかもしれません。

 

けれど、そういう感情を乗り越えて

客観的なデータを残すという視点で

記録していくことが大事だと思いました。

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実際には難しくとも

自然災害での検証は

起こった事実を記録しておくこと

とられた、あるいはとられなかった対策に

どんな効果・影響があったかを客観的に記録しておくこと

 

そういう作業になった方がいいはずです。

 

それは、すべて「今後に活かすため」

 

同じ過ちを繰り返さず

将来また起こるであろう災害時に

被害を少しでも軽減するためです。

 

でもね。

 

実際、何か災害に遭ってしまったとして

 

「記録に残すので

どういうことがあったか?

あなたがどういうことをしたか?

教えてください。」と言われたら

「なにか責められるのでは?」とか

「恥ずかしい」「なんだか怖い」という気持ち

やっぱり湧いてしまうと思うのです。

 

だから、目的や方法、使い方などを、しっかり決めて、

お互いに理解しておかないと

本当に起きたことを残すってできないと思います。

 

誰が悪かったか?という責任追及ではなく

何がいけなかったのか?改善していくには?

こっちが大事ですよね、ということを

互いに確認しておかないと。

 

自然災害の検証結果を残していくこと。

本当に多大なエネルギーを使うし難しいことですね。

 

でも「検証」という言葉がよくないなら

何か新しい言葉に変えたっていいです。

 

続けていかないと。

 

子どもたちに残すのは

災害に負けることなく

それでいて優しさあふれる社会の方がいいですから。

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