梅雨について②~予報はむずかしいんですが!
災いも恵みも
6月6日に関東甲信地方も
梅雨入りの発表がありましたね。
前回に引き続き梅雨についてお話します。
梅雨の間に降る雨の量は
関東や東海地方では1年で降る雨の量の五分の一程度
西日本では四分の一から三分の一程度。
(降水量平年値より算出 気象庁ホームページより)
この梅雨の時期の雨が
災害ももたらしてしまうこともあるのですが、
農作物の成長に必要な水や私たちの生活用水など
恵みという一面もありますよね。
前線って??
梅雨の雨をもたらすのは、梅雨前線。
まず気象でいう「前線」についてご説明しますね。
これは違う種類の空気のかたまり
あたたかい空気と冷たい空気が
ぶつかるところだと思ってください。
ぶつかった空気同士って混ざりあいにくくて、
上へと吹きあがります。
空気が吹きあがる=上昇気流があるところには
雲ができるので、
前線付近では雲ができ続けて
雨が降るというわけです。
梅雨前線では、春の空気のかたまり
(オホーツク海や黄海、日本海にある高気圧)と
夏の空気のかたまり(太平洋高気圧)がぶつかっています。
(気象庁ホームページより)
シトシト雨は全国区?
梅雨に対するイメージ
関東地方に住む私たちでいうと
「シトシト雨」でしょうか。
でも南北に長い日本では、
地域によって梅雨の印象はかなり違います。
同じ梅雨前線によって降る雨でも、
西日本では結構どしゃどしゃと降る雨が多いんです。
この西日本の梅雨を「陽性の梅雨」
対して東日本のシトシト雨が降る梅雨を
「陰性の梅雨」と言うこともあります。
北海道では2週間ほど曇りや雨の日が続く
「蝦夷梅雨」と呼ばれる時期こそありますが、
他の地域のような梅雨はありません。
小笠原諸島にも梅雨はありません。
天気予報はむずかしいのですが!
梅雨の時期、実は 天気予報は
ちょっとだけ精度が落ちてしまうんです。
落ちますと言っても80%以上あたっているものが
70%後半にちょっと下がるだけなんですけどね。
これは南北に複雑に動く梅雨前線の位置を
ピタッとあてることが難しいからなのです。
気象庁ではスーパーコンピューターを駆使して
さらに予報官が修正を加え天気予報を作っています。
高気圧や低気圧は
規模が1000キロメートル級の大きさなので
予報がしやすいのですが
梅雨前線の雨雲は
南北100キロメートルくらいと狭くて
その雲の範囲から少しでもずれると
雨が降らず晴れてきたり(^^;)
雨の降る降らないを当てるのがちょっとむずかしいのです。
でも!
何度も申し上げてますとおり
梅雨の時期は災害も起こりやすくなります。
梅雨の時期の事例が多く見られます。
「予報があたらない季節だから」なんて
天気予報を軽くみないで
注意や警戒を呼び掛けていないかなって
いつもより気持ちを一段引き締めて
チェックするようにしてくださいね。