風薫る五月ですがご用心!
油断しがち?
5月というと新緑も美しく、さわやかで、
風薫る五月などと穏やかな過ごしやすい気候という
イメージがありますよね?
確かに晴れの日は絶好の行楽日和!
休日が晴れになると
全国各地の行楽地も大賑わいになります。
でも、5月は一日のうちの気温の変化が
大きい時期でもあります。
一晩中晴れた日の朝には冷え込んで霜が降りて
農作物に被害が出ることもあります。
寝冷えして風邪ひいた!という人が
私のまわりにも多いです。
さらに5月には
地上付近は日差しが強くなってきて
結構あったまっているのに対し、
日本の上空には冬のなごりのような
冷たい空気がやってくることがあります。
そうなると、積乱雲、雷雲が
発達しやすい状態になって、
急な大雨や雷におそわれるのです。
これが大気の状態が不安定ということ。
みなさん、積乱雲が近づいている時の兆し
覚えましたか?
真っ黒い雲
ゴロゴロという雷の音
急な冷たい風の3つです。
雹も降ることがありますね。
気をつけてください!
名前がつくには訳がある
5月には低気圧が日本付近で急速に発達して、
暴風雨になったり、
海が大しけになったりということもあるんです。
これを「メイストーム」と呼んでいます。
メイストームは一般に天気の変化が急で、
広い範囲で強い風が吹くため
侮ってはいけないんです。
神奈川県でも今週3日の早朝
メイストームにおそわれました。
午前中には天気も回復して
大きな被害もなかったんですが、
おとなりの静岡県では飛んできたテントで
怪我をした人がいました。
強風注意報が出てました。
以前もお話したとおり、
「暴風警報じゃないし」などと
油断はしないでくださいね。
初の暴風警報も
大雨とか暴風とか大しけなど
大荒れの天気というと
先ずみなさん台風を思い浮かべるかと思いますが、
実は暴風警報が日本で最初に発表されたのは5月。
台風に対してではなく急速に発達する低気圧
まさにメイストームに対してだったんです。
気象庁の前身である東京気象台が
明治16年(1883年)年5月26日に
初の暴風警報を発表しています。
図1 初の暴風警報が発表された1883年5月26日の天気図
(気象庁ホームページより引用)
私は5月生まれなこともあって
メイという英語の響きも好きで、
そのメイにストームがついているのは
何とも残念な気がするのですが、
そんなことは言っていられません。
メイストームで海や山で
遭難事故が発生していますし、
暴風や竜巻などの激しい突風での被害も出ています。
気をつけなければならないからこそ
メイストームという言葉が
生まれたのですものね。
天気予報で
「荒れた天気になる」などという言葉が
使われていたら
メイストームかな?と思って
嵐への備えをしてくださいね。