雲について~基礎編①
間違わないで!水蒸気?水?氷?
「雲って何でできているか
わかりますか?」と聞くと
かなり小さなお子さんでも「水!」と
答えてくれます。
雲から雨がふってきますからね。
そう、雲の材料は水です。
ここで注意していただきたいことが。
時々「煙突から水蒸気が出てるのが見えます」などと
耳にすることがあるのですが
そんな時、私は心の中で
「水蒸気じゃない!」と
ツッコミを入れてしまいます。
水蒸気は見えません。
水蒸気は水という物質の気体、
ガスの状態のときをさしますので、
目には見えないんですね。
煙突の湯気が目に見えているということは
液体である水や固体である氷の状態に
なっているということなのです。
案外おとなの方に限って
「水蒸気が見えます!」って
おっしゃる方が多い気がしますので、
みなさん、そこ間違わないでくださいね。
雲ができるしくみ
雲は目に見えてますから、
水、あるいは氷のつぶでできています。
みなさんはいま、雲の中にいますか?
そうかたは少ないかと思うのですが、
目の前にいま雲がない!という方
それでもあなたのまわりに水蒸気はいます。
実はみなさんのまわりを空気の粒や
水蒸気がビュンビュンとびまわっているのですが、
とっても小さいのでみえません。
空気のなかに、水蒸気がいわば
とけこんでいるような状態です。
その空気のかたまりが何らかの力で、
空の高いところにのぼっていくと、
だんだん冷えていきます。
冷えてくると空気の中に含んでいられる、
とけこんでいられる水蒸気の量が減ってしまい、
とけこめなくなった水蒸気が
水や氷の粒に変わって見えるようになります。
これが雲なんです。
雲あるところに○○あり!
空気のかたまりが
何らかの力でのぼっていくって言いましたけど、
大気中では空気が吹きあがる、
いわゆる上昇気流によって上空に運ばれていきます。
だから雲があるところには
上昇気流があるんだな、
大まかにそう思ってください。
雲からのメッセージ
水蒸気がたくさんあって、
強い上昇気流がある
つまり風がびゅうびゅう強く
吹き上がっている時は、
もこもこした雲ができます。
逆に、あまり上昇気流が強くない時は、
水平方向に広がりやすくなって、
あまりモクモクしていない
薄い感じの雲ができます。
そのように雲の形から、
風の強さが予想できるんです。
もこもこした雲が
どんどん育っていく時は要注意!
晴れていても
急に大雨になることもありますから。
私は雲をもっと好きになって
空を見ることを習慣にしてほしいなって
思うのですが、
それは雲の様子から
アブナイことになる前ぶれも
分かるようになるからです。
雲はいろんなことを
私たちに教えてくれます。
同じ雲には二度と会えませんし、
雲との出会い
もっと味わっていただきたいです。