風力について~自由研究のヒントつき

風力?風速?

いままでも風のお話は何回かしましたが

いつも風速何メートルと風速でお話してきました。

 

でも風力という言葉も聞いたことありますよね?

 

私は中学校の理科の授業で

天気図の書き方を教わった時に習った記憶があります。

 

「石垣島では南の風 風力4」みたいに

ラジオの気象通報の録音を聞きながら

初めて天気図を書いたときのことです。

日々の天気予報でも警報・注意報でも

風に関する数字は今は

風速何メートル(m/s)という単位であらわされてますよね。

 

国際的にはノット(kt)という単位も使われまして

私たち気象予報士がよく見る様々な専門的な天気図では

風速はノットで表されています。

 

風力って??

風速というのは風速計で測っているのですが

風力というのは、木の揺れ方や海の波の状況などから

風の強弱を見積もる尺度なんですね。

 

風力というものを提唱したのは

イギリス海軍の提督ボーフォートさん

1805年に海での風の強さを表現し記録しようと

風を0~12の13段階に分けた表を作りました。

 

この表は、明治時代に日本に導入されるときに

ボーフォートが少しなまりまして

ビューフォート風力階級と呼ばれています。

 

現在気象庁で使っている気象庁風力階級というのは

このビューフォート風力階級と同じになっているんですよ。

(気象庁 気象観測ガイドブックより)

 

この表をみれば、木の揺れ方や吹き流しの傾き

海では波の高さや白波の状況から「今は風力3だな」など

大体の風の強さを見積もることができます。

 

風速計が登場するまでは、この風力で記録していましたし

風速計が普及した現在でも

気象庁がNHKラジオ第2放送を通じて

毎日16時に発表している気象通報でも使われています。

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吹き流しの役割

あ、そう、吹き流しで思い出しましたけど

吹き流し、この前空港で見かけました。

吹き流しの傾きから風の強さを見積もる方法は

少し離れたところからもおおまかな風の様子

だいたいの風向と、だいたいの風速が把握できますから

空港や高速道路、あとはクレーンで作業するようなところなどで

利用されているんですね。

 

旗だとパタパタはためいちゃって

向きや強さがわかりにくいので

あのような筒状の布でできているんです。

高速道路では、吹き流しが真横にたなびいている時は

風速10メートル以上で

車での運転が不安定になるくらいだなって

わかるようになっているそうです。

今度、お出かけした時にチェックしてみてくださいね。

 

自由研究にいかが?

夏休み時期ですから、お子さんたちの自由研究や

工作などに悩んでいる方もいるかな?

 

それでしたら手作りの風向風力計などはいかがですか?

 

ネットで検索するといろんな作り方が出てきます。

 

どれも厚紙やストロー、竹ひごやペットボトルといった

身近なものでできるものばかりで簡単に作れますよ。

神戸地方気象台「風向風速計の作り方」

 

手作りの風向風力計で風向や風力を記録したりして

の夏、風にもっともっと興味を持っていただけたらなと思います。

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