雷について~基礎編

起きてしまいましたね 落雷事故

このゴールデンウィークの最中に

起きてしまいましたね、落雷事故。

5月4日に丹沢で登山中の方が

落雷で命を落とされました。

 

雷をもたらすのは雷雲と呼ばれる積乱雲で、

いままでも折に触れ積乱雲のことはお話してきました。

積乱雲は、雷だけでなく、急な大雨や、

竜巻などの突風や、時には雹(ひょう)などももたらすのですけれど、

今回は雷を中心にお話しようと思います。

 

雷発生のメカニズム

雷をもたらす積乱雲の中で、雲粒は

ものすごく冷たい水滴だったり

氷の粒だったりするのですが、

その氷の粒同士がぶつかったりこすれあったりして

静電気が発生します。

 

比較的大きな氷の粒はマイナスに

小さい粒はプラスに電気を帯びやすいのですけれど、

それらが、雲の中で上の方と下の方に偏っていきます。

 

その結果、雲の下の方にマイナスの電気

上の方にプラスの電気がたまっていきます。

 

この電気的な偏りを解消しようと、

中和しようと放電するのが雷なんです。

(Wikipediaより)

 

雲の中や雲の間で

この中和が起こる場合もありますが、

雲の下の方にたまってきたマイナスの電気に引き寄せられるように

地面の表面にプラスの電気がたまっていき、

雲と地面との間で放電が起きてしまうのが落雷、

いわゆる私たちが雷が落ちた!と言っているものになります。

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はじめは落ちるのでなく”のぼる”?

空気って基本的に電気を通さない、いわゆる絶縁体なんで、

なかなか雲と地面とは電気が通りません。

 

実はものすごく短い時間の中で、

雲の下から空気中に向かって

電気が枝分かれしながら行きつ戻りつして、

ながれる道筋をつけてくるんです。

 

それで、その道すじが地上に達した時、

まず地面から雲に向かって、下から上に電気が流れ、

そのすぐ後に雲から地面に向かって電気が流れる。

 

その一連の流れを私たちは「落雷」って思ってみてるわけです。

わずか0.5秒ほどの間に起こることなんですけど、

つまり最初は雷は落ちるのではなく、上っていくんですね。

 

雷の音は爆発音

また、あのゴロゴロという雷鳴ですが、

地面に雷が落ちた時の衝撃音だと思ってる方が多いですかね。

でもそうじゃないんです。いわば、爆発音。

 

放電が起きる時に、その電気の通り道は

一瞬で3万℃にもなって、空気を爆発的に膨張させます。

 

そのあとすぐに周りの空気に冷やされて圧縮します。

 

その膨張・圧縮で生まれた空気の振動が雷鳴なんです。

 

ちなみに、英語では雷ではthunderだって思っている方が

多いんじゃないかと思いますが、

thunderはゴロゴロという雷鳴のことで、

ぴかっという雷光、稲光は lightning っていうように

分かれているんですね。

 

そうそう、お菓子のエクレアというのは

フランス語で稲妻という意味だそう。

焼けると表面に稲妻のような裂け目ができるからとか、

中のクリームがはみ出さないように

稲妻のように素早く食べるから、という説があるそうです。

 

あ、食べたくなってきちゃった・・

 

話がそれましたが、雷についてはお話を続けたいと思います。

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