流氷に会いたい~発生のメカニズム
オホーツク海は特殊?
流氷ができるのは、オホーツク海の北部
サハリンの北東部のあたり
海が凍ること自体、ちょっと不思議
海って塩などが溶けているために
凍りにくいんですね。
真水だと0℃で凍りますが
海水だと-1.8℃以下にならないと凍りません。
オホーツク海の北部での流氷発生に影響しているのが
ロシアのアムール川
オホーツク海にはアムール川から
大量の真水が流れこんでいます。
オホーツク海ってシベリア大陸とかサハリン
千島列島、カムチャッカ半島にも囲まれていて
外界との交流が少ない、ちょっと池みたいな感じの海で
川からの水が海に混ざりあいにくいという特徴を持ちます。
(北海道立オホーツク流氷科学センター ホームページより)
すると、海面と海底では塩分の濃度が違うという現象が起き
海面から50mくらいの深さまでは塩分の濃度が低い海水
50mより下では塩分濃度が高い海水の
2層に分かれることになります。
この2層の海水は混ざることはないので
塩分が濃い海水の上に、塩分が薄い海が乗っかっている
水深50mの浅い海みたいな状態になっています。
塩分濃度が低い、つまり凍りやすく
水深が浅い、つまり冷えやすくなっている海に
シベリアからの冷たい風が吹きつけて、よーく冷やされて
氷ができ、それが北海道にまで流されてくるというわけです。
(北海道立オホーツク流氷科学センター ホームページより)
北半球の凍る海の中でもオホーツク海は最も南に位置します。
このようないろんな条件が重なっている
特殊な海と言えるのかもしれません。
流氷に出会いやすい気象条件は?
11月頃にオホーツク海北部では発生した氷は
蓮の葉みたいな形で、それが強い北西の季節風と
東カラフト海流に乗って、成長しながら
ゆっくりとオホーツク海を南下
1月下旬~2月上旬に北海道の沿岸へとたどり着き
3月中旬くらいまで見ることが出来ます。
でも、その期間中
いつでも流氷が見られるというわけではありません。
北風が強い時は、流氷は岸に近づいてきますが
西風や南風のときは沖に離れてしまいます。
気圧配置で言うと、低気圧が三陸沖だと
オホーツク海は北風になりやすいのでチャンスですが
低気圧がオホーツク海にあるときは
西風や南風が吹きますので、流氷観光には不向きに
天気予報や気象庁の海氷情報を読み解いて
ぜひ、流氷に会ってみたいと思います。