真鍋淑郎さんノーベル物理学賞受賞~好奇心を持ち続けて

物理学賞なんですか?

日本中を駆け巡った

「真鍋淑郎さんノーベル物理学賞受賞!」というニュース

 

”気象”を研究されている方なのに

なぜ物理学賞?と思われたかもしれません。

大気の振る舞いは物理の法則を用いて説明できます。

 

ですから、真鍋さんの研究分野は「気候物理学」といい

「地球物理学」と呼ばれる分野の一つなのです。

受賞理由となった功績は?

現在では、日々の天気予報や一か月先の天候の予想等は

コンピュータの予測に基づいています。

(これを数値予報と言います)

(気象庁ホームページより)

今では気象庁の業務をはじめとして

当たり前のように活用されていますが

この手法を使うためには

初めにコンピューターに

「地球の大気や海洋の様子は、こんな風ですよ」と

学習させる必要があります。

 

コンピューターに

必要な情報を学習させる計算プログラムを

「モデル」と呼びます。

 

真鍋さんは、大気の状態だけでなく

海洋の状態の変化を一緒に予想する

「大気海洋結合大循環モデル」というプログラムを開発

 

地球の大気と海水の大規模な循環を

コンピューターに上手に学習させることに成功されました。

 

地球の大気と海を

コンピューター上に的確に再現することが出来た、と

言い換えることもできます。

 

コンピューターの性能が

今よりはるかに低い1960年代のこと

 

シンプルだけど大事な部分はおさえたモデルを

作る必要がありました。

それを成し遂げたということなんですね。

 

「大気海洋結合モデル」は気象庁でも

「3か月予報」や「寒候期予報」などの長期予報に使っています。

(気象庁ホームページより)

スポンサーリンク


当時は「こんなことになるとは」と

さらに1967年には

「二酸化炭素が2倍になれば地球の表面温度が2度上がる」と

初めて予測し論文で発表

 

50年以上も前に地球温暖化の原因を科学的に示されたのです。

 

真鍋さんのご研究は

現在、世界的な課題となっている気候変動問題

それに伴い進められている脱炭素の動きに

影響を与えました。

 

でも、発表当時は

これほど問題になると想像していらっしゃらなかったそうです。

 

ともあれ、このような功績が評価され

気象に関わる方として初めてノーベル賞を受賞されました。

 

気象界だけでなく

日本のみなさんにとっても、うれしいニュースでしたね。

好奇心を持ち続けたからこそ

現在の気象予測や気候変動研究の礎を築かれた真鍋さん

(Wikipediaより)

多くの関係者の方がとっても魅力的な方だと

称賛していたことも印象的でした。

 

また、記者会見で「好奇心」という言葉を

何度も使われていました。

 

好奇心を持ち続けることって、案外難しいですよね。

 

でも、今回の受賞で

その素晴らしさを私たちに示してくれたように思います。

 

好奇心もつことって素敵だなっていうことが

日本でも広がって

科学を志す方が増えてほしいなあと思います。

スポンサーリンク


Follow me!