雪形について~何に見える?ネガ型それともポジ型?

白黒どちらのタイプもあります

冬の間に雪が積もり真っ白になっていた山々

春から初夏にかけて雪融けが進んでいくにつれて

山腹に様々な模様があらわれます。

それらの模様に「おじいさんに見える!」

「馬に見える!」「ウサギに見える!」等

名前をつけたもの、それが雪形です。

 

山に雪が積もっている様子を見ることができる地域

新潟県や長野県が多いようですね。

 

南の兵庫県や愛媛県の高い山にも

伝わっているものがあるそうです。

 

雪形といいますと、残雪の白い部分が何かの形に

見えるものだと思われるかもしれませんが

雪が融けて出てきた岩肌などの黒く見える部分が

何かの形に見えるという雪形の方が多いようです。

 

前者の残雪の白い模様が何かに見えるものをポジ型

後者の岩肌等の黒い部分の模様が何かに見えるものを

ネガ型と呼ぶそう。

 

写真のネガ・ポジみたい

おもしろいネーミングですね。

すてきなカレンダーとして

雪形というのは、単に見て楽しんでいただけでなく

古くは豊作凶作を占ったり天候の予測をしたり

 

そして田畑で農作業などを行う

タイミングを知るための

暦・カレンダーの代わりでした。

 

山麓に住むみなさんは

雪形があらわれるのを目安にして

田植えや種まきといった農作業を行っていたんですね。

 

ですから、雪形にも農作業にちなんだ名前が多く登場

 

代表格は北アルプスの白馬岳(しろうまだけ、はくばだけ)の

代掻き(しろかき)馬かな。

(Wikipediaより)

代掻きは田んぼを平らにならす作業で

昔はそれを馬や牛を使って作業しました。

 

代掻きをする頃に見られる馬の形をした雪形を

代掻き馬と呼び、それが転じてしろうまとなり

はくば(白馬)という山や地域の名前になったんだそうです。

 

この代掻き馬は黒い部分の模様なのでネガ型ですね。

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各地の雪形

福島県の吾妻小富士(あずまこふじ)に現れる

種まきうさぎ これはポジ型

真っ白い蝶々が羽を広げたような

ポジ型の雪形が美しいのは北アルプスの蝶ヶ岳

(ビューポイントあづみのホームページより)

北アルプスの五竜岳では甲斐の武田家の家紋である

武田菱そっくりの雪形をはっきり見ることができます。

これはネガ型ですね。

もちろん、雪形は一つの山に一つでなく

富士山や白馬岳のように複数の雪形が

一気に見られるところもあります。

 

ご紹介したような伝承されてきた雪形を

見に行くのもいいですが

想像力をフル活用して、自分だけの

オリジナルの雪形を見つけるというのも面白いそう。

今度、トライしてみたいです。

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