災害時の様々な心理について~その”大丈夫”は本当?

根拠もなく”大丈夫”と思ってしまうものなんです

災害のおそれがあるときに発表される様々な防災情報。

防災情報は種類、内容、伝達手段ともに進化し続けています。

 

ですが、残念ながら

災害で犠牲になられる方やお怪我をされてしまう方を

ゼロにするには至っていません。

 

様々な原因があるとは思いますが

そこには、人間の心理が関係している

以前から言われています。

 

災害時の人間の心理や行動を研究する

学問分野もあるくらいです。

そのいくつかをご紹介しますね。

 

まずは「正常性バイアス」

「正常化の偏見」という言い方をする場合もあります。

 

これは危険が迫っているにもかかわらず

根拠もなく「たいしたことはないだろう」

「自分だけは大丈夫」と思い込もうとする

傾向のことと言われています。

 

たとえば、火災報知機が鳴った時に

すぐに退避行動を起こさずに「たぶん故障だろうな」と

自分に都合よく楽観的に考えてしまう人が

少なくないといった研究があります。

私も、このような心理になった経験があるような気がします。

教訓として活かすためなのに

次に「経験の逆機能」という心理をご紹介します。

 

災害が起きた時の被災された方の声として

「ここに住んで30年。いままでこんなことはなかった。

まさかこんなことになるとは。」といったご発言

聞くことが少なくないと思います。

これが「経験の逆機能」と言われるものです。

 

人間には自分が経験したことを

教訓として次に生かすという能力がある一方で

自分が経験した範囲のことにとらわれるという

傾向があります。

 

過去に災害を経験していない場合は

そのことが逆効果となって

災害時の避難行動を阻害するというわけです。

 

このような心理はだれもが持っている

誰の心の中にも潜んでいるものですが

人間にはそのような心理があるということを

知っておくことは大切ですね。

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災害時にはプロアクティブの原則で

最後に、災害に向き合う姿勢として

「プロアクティブの原則」という考え方をご紹介します。

 

「プロアクティブの原則」とは

一つ、疑わしきは行動せよ

二つ、最悪の事態を想定して行動せよ

三つ、空振りは許されるが見逃しは許されない

という考え方です。

 

ただね、この考え方にそって行動しますと

どうしても結果的に空振りが増えてしまうんですよね。

 

でも、空振りに終わったということは

災害が起きなかったというわけですから

「ああ、よかった!

空振りじゃなく良い素振りができたな!」

思えるといいですね。

 

「プロアクティブの原則」という考え方

心の片隅にでもよいので

覚えておいていただければと思います。

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