平成30年7月豪雨被災地視察へ③~流れる土砂の威力に

土石流現場の威圧感

視察ツアーの2日目は広島県へ。

 

呉市天応地区の天応中学校の視察からスタートです。

7月6日の夜、天応中学校の裏山が崩れ

大きな岩を伴った土石流が校庭を襲いました。

巨大な岩は砕いて取り除かれ

仮設のワイヤーネットが設置してありましたが

言いようのない威圧感があります。

 

人的被害こそなかったものの

校庭の用具庫は跡形もなく流されています。

 

来年には土砂を食い止める

砂防堰堤(さぼうえんてい)が設置されるとのこと。

 

でも、子どもたちの学ぶ学校が

このような土砂災害の起こりやすい所にあることに

不安を感じてしまいます。

 

でも、考えてみたら

日本中、こういう学校だらけですよね・・・

土砂は容赦なく

中学校から下っていったところにある大屋大川。

 

このあたりの小さな橋に流木などがたまり

川がせき止められてしまいました。

 

あふれだした土石流は道路を流れ下っていきました。

車で避難していた方が犠牲になっています。

 

土石流がまっすぐぶつかった家は

1階部分が大きく破壊されています。

 

大きな岩や流木は、このあたりにたまり

下流に細かい粒の土砂が

大量の水とともに流れ下っていきました。

 

土砂洪水氾濫という現象が起きてしまったのです。

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大量の土砂に埋まった町

大屋大川の下流地域では

大量の土砂が川と道路を埋め尽くしました。

 

今は土砂が取り除かれています。

被災直後の写真との違いに驚きます。

 

町一面に広がっていた土砂。

2m近くも積もっていたところもありました。

暑い中の撤去作業は大変だったと思います。

 

もともと扇状地というものは

こういう氾濫・堆積を繰り返してできたわけですが

水の力のすごさを、ここでも実感しました。

 

逃げようとしていたのに

土石流が自宅を直撃し

6名の方が犠牲になった現場にも行きました。

遠くに瀬戸内海を見渡すことができ

自然の中で暮らせる静かな住宅地。

 

夜の9時近く、そこを土石流が襲いました。

 

車にキーが刺さっていたそうです。

土砂降りの雨の中、

逃げる準備をしていたのでしょう。

 

ここにも仮設の応急対策が施してありました。

仮設のネットの向こうに

土砂が流れ降りてきた急斜面が見えます。

 

メディアでよく耳にした「真砂土」に

触ってみました。

もっとサラサラでもろいものだと思ってたのですが

案外粘り気がありました。

 

地質や地形など、

この地域独特のものもあるのかもしれませんけれど

私の住む地域と、そんなにかけ離れてる感じはしません。

 

むしろ、日本中、どこにでもある風景のように

思えてなりませんでした。

(続く)

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