生物季節観測について~以前は”人”も?

聞きなれない言葉ですが

セイブツキセツカンソク?

ちょっと聞きなれない言葉ですよね。

 

でも、「今日、気象台から桜の開花が発表されました。」

というニュースは聞いたことがあると思います。

 

やはり桜の開花が一番有名ですね。

これが気象庁の生物季節観測というお仕事です。

 

気象庁では、生物の状態から、

季節の遅れ進み、気候の変化などを

総合的に知るために「生物季節観測」という業務を行っています。

 

さきほどの「桜の開花」だけではなく、

あじさいの開花、いろはかえでの紅葉など、

観測対象となる植物の花が咲いた日や芽が出た日、

紅葉した日などを、各地の気象台が

観測して記録として残しているんです。

植物だけじゃないんです

さらに植物だけでなく動物の状態も観測していて、

その年に「モンシロチョウ」や「つばめ」を初めて見た日とか、

「とのさまがえる」や「あぶらぜみ」の

鳴き声を初めて聞いた日などを観測しています。

各地の気象台で観測対象は若干違うのですが、

横浜地方気象台でも、今頃の時季でいうと、

「ひぐらし」や「みんみんぜみ」などの鳴き声を初めて聞いた日や、

「しおからとんぼ」を初めて見た日、

「さるすべり」の開花日などを観測しています。

横浜地方気象台のホームページで見ることができますので、

みなさまご覧になってみてください。

おもしろいですよ♪

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以前は”人”も?

この生物季節観測というお仕事、

実は、とても歴史があるのです。

気象庁によると明治時代にまでさかのぼるそうです。

 

以前は、植物や動物以外にも、

「生活季節観測」と言って、

人間の生活の状態も観測対象としていたそうです。

 

「夏の服装」にした日、

虫よけの「かや」使い始めた日とか

暖をとる「火鉢」を使い始めた日などのほか、

「水泳」を始めた日などという項目もあったそうです。

”「今日、半袖の人を初めて見た」と気象台から発表がありました!”

なんて言うニュースが流れていたかも、と想像すると

なんともほのぼのとしますね。

 

でも、生活季節観測は、

生活環境の変化によって昭和39年に廃止となりました。

なんだか、ちょっとさびしい気がします。

身近な観測もおすすめ

気温や風などの気象観測が

機械化・自動化されるなかにあっても、

生物季節観測は、今でも気象台の職員の方によって

脈々と続けられています。

 

虫をつかまえて確認する作業などは

結構大変だと思いますが、

データとしてもとても貴重なものだと思います。

がんばって続けていただきたいですね。

 

今週は最高気温の記録が塗り替えられたり、

季節の進み具合が変わってきたと

感じた方が多かったのではないでしょうか?

 

身近な自然環境の変化を感じるといった意味でも、

みなさんも何か身近なお花や動物で、

自分だけの生物季節観測をやってみてはいかがでしょうか。

 

「たんぽぽ」を初めてみた日や、「アサガオ」が咲いた日、

「金木星」や「沈丁花」の香りに気づいた日なども

季節の移り変わりを感じることができますよね。

初めて蚊に刺された日なんていうのも

面白いかもしれません。

 

それを日記やスケジュール帳にメモしておくと、

「あ、去年より1週間早いんだ!」と、

季節の進み具合の変化を実感できるんじゃないかな、と思います。

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