天気予報ができるまで

”今”を知ることから

天気予報を作るための第一歩は

今の大気の状態を知ること

つまり気温や気圧、湿度などの観測です。

 

アメダスって聞いたことありますか?

気温、風、降水量などを自動で測っている観測施設です。

そのアメダスで得られたデータのほか、

気象台の観測、気象衛星、気象レーダー、

観測機器をつけた気球を毎日2回上げたり、と

いろんな手段でデータを集めています。

スーパーコンピューターの出番です!

データは日本だけでなく世界中から集めてきて

気象庁のスーパーコンピューターに取り込みます。

大気は物理の法則にのっとって変化していくので

物理学の方程式をつかって

未来の大気の状態を予測することができます。

 

ちょっと先の未来の風や気温などの状態を計算して

それを繰り返していくことで

明日とか、1か月先の天気や気候の予想をする

そんなイメージです。

 

コンピューターが計算して出してくれた

気圧や気温、風、湿度などの数値データは、

そのままでは天気予報などに使えません。

 

雲の量や

雨の降る・降らない

最高・最低気温などの情報へ

さらに加工することが必要です。

これもスーパーコンピューターにやってもらいます。

予報官 登場!

そうして得られた結果を、気象庁では予報官

つまり最後は人が

実際の天気の移り変わりなどを見ながら適切に修正して

やっと、天気予報や

警報・注意報といった防災気象情報として発表されます。

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精度向上のために

このような段階を経て出来た天気予報。

精度を上げるためには

最初の観測の段階から

スーパーコンピューターで計算する段階

天気予報などにデータを加工する段階

それぞれの段階でいろんな改善努力が必要です。

 

例を挙げますと

観測の段階では、

3年前に世界最高水準の気象衛星ひまわり8号の運用を開始しました。

台風予報の精度が上がるといった効果が出ています。

 

新たな気象レーダーの開発も進んでいます。

図 次世代気象レーダー:フェーズドアレイレーダー

 

地道な部分では

それぞれの観測機器が正しく作動するように点検も大切です。

 

アメダスだけでも全国で約1300か所もあります。

点検作業は大変ですが、

観測データがちゃんと測れていないと

予報の誤差が大きくなってしまいます。

こういう地道な作業がとても大事なんです。

 

スーパーコンピューターが担う段階では、

プログラム(計算手法)や

データ加工方法の研究・改善も盛んにおこなわれています。

 

最近では新しいスーパーコンピューターも導入しました。

計算速度が約10倍になって、

予報の精度がさらに上がることが期待されています。

 

明日、雨や雪の降る・降らないという予報での

的中率は全国平均で83%。

 

南北に長く、四季があって

台風も来るという天気予報が難しい日本で、

この的中率は結構頑張っている方だと思うんです。

 

天気予報ができるまでの

道のりを思い描いていただくことで

みなさんの天気予報の受け取り方が

ちょっと変わってくださるとうれしいです。

 

※以上、画像は全て気象庁ホームページより引用

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