色の違いが分かるわけ

「空が青いわけ」についてお話しする前に

「空が青いわけ」をお話したいのですが

その前に。

なぜ私たちは、あるものが

赤や黄色や青い色だって分かるのか?

色の違いが分かるわけについて

お話したいと思います。

 

光のない真っ暗なところだと

何か物があっても

それが何色をしているかはわかりませんよね。

 

そのもの自体が赤や黄色く光っている場合は

「あ~赤いなあ、黄色いなあ」とわかるのですが

自分で光っていないものは

真っ暗なところだと何色かわかりません。

 

光がその物に当たって

はね返って、私たちの目に届いて

はじめてそれが

赤いんだ、黄色いんだ、とわかるのです。

私たちの目に光が届き

さらにそれを脳が処理することで

私たちはその物の色を識別しています。

波としての光

光には波として性質があります。

 

波の山から山の長さを波長といいますが、

青い色の光は波長は短くて

赤色の光は波長が長いんです。

 

波長の長い短いだと

ちょっとわかりにくいかな?

 

「波の細かさ」という方が

イメージしやすいかもしれません。

 

青っぽい色は波が細かい。

赤っぽい色は波が細かくない・・幅が広い?

下の図1のように

イメージしてみてください。

図1 波長イメージ

 

おひさまの光や照明の光などは

無色透明に見えますが

実は赤や黄色、青といった様々な色の光

いろんな波長の光が合わさっています。

 

ガラスやレンズなどを通すと

虹色に分かれて見えることがありますが

それがその証拠ですね。

 

プリズムを使うと

鮮やかに分かれて見えます。

図2 プリズムを通り虹色に分かれて見える光

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色の違いとは?

では色の違いが分かる理由は?

 

いろいろな波長の光を含む光が

物に当たると

ある波長の光はその物に吸収されて

残った光の成分がはね返って

私たちの目まで届きます。

 

りんごが赤く見えるのは、

波長の短い青っぽい色の光がりんごに吸収され

残った赤い光が多くはね返って

私たちの目に届くから。

その物がどの波長の光を吸収するか

つまりどの色の光が残り、より「多く」はねかえって

(反射して)私たちの目に届くのか?

それによって、見える色が違うというわけです。

 

色紙を見た時

それが「青い紙だな」とわかるのは

下の図のように

青い光以外の光は吸収されてしまい

青い光が私たちの目に届くから

となります。

図3 青い紙を見た時

 

全ての色がはね返ってくる場合は

私たちはそれを「白いもの」だと認識します。

図4 白い紙を見た時

 

逆にすべての色を吸収してしまうものは

光が私たちの目に届かないので

「黒いもの」だなと認識するんです。

図5 黒い紙を見た時

 

以上の色の違いが分かる基本を押さえたところで

最初にもどり、空が青くみえるわけですが

 空を見上げた時

 青い光が多く私たちの目に届くから

となります。

 

では、なぜ青い光が「多く」とどくのでしょうか?

それは次回、詳しくお話したいと思います。

※図1~図5 出典

国立研究開発法人科学技術振興機構

『Science Window』2007年5月号

写真撮影:伊知地国夫

http://sciencewindow.jst.go.jp/

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